高次元の世界の敵は、強敵。第二十話 ついにラスボス到来かっ!!

【今までのあらすじ】2023年の究極な断捨離により、ツインソウルのいる音楽を学ぶ場所や、勤務していた保育園から、引き離されてしまったねねは、ライトボディーに苦しみ、家に引きこもるようになります。そして1年かけて、元気を取り戻し、天界からの導きがあった、真っ黒くろすけの黒猫さん(ツインソウルの使命放棄によって天界からあてがわれた新たなる使命の協力者。)のところへ訪問し、音楽を再開したのです。

 愛用のmacbookを手に持ち、今日もねねは、真っ黒くろすけの黒猫さんの音楽レッスを受けに、閑静な住宅地にそびえたつ、大きな近代的なマンションへと向かっていた。

ねねが好きなのは、マンションにたどり着くまでの、坂道にある大きな滑り台のある公園だ。子どもたちの笑い声があふれる公園には、ベンチに座り、お弁当を食べるおじさんたちや、風に揺れる樹木を眩しそうに見つめるおばあさんがいる。この何気ない日常を見ていると、なんだか、とてもほっとするのである。

坂道を歩いていると、白い羽がいくつも足元に落ちている。

ぴんぽーぉーんっ!!

「はいっ!!どうぞっ!!ねねんさん、よく来たねっ!!。今日も面白い話をたくさん聞かせてくれるのかいっ?!」

音楽のお師匠さんである、真っ黒くろすけの黒猫さんは、高次元のスターピープルさんであり、精神性が高度な方。抵抗なくねねの霊能力の話を受け入れ、しかも面白そうに話を聞いてくれるのだ。

ねねがいくらおかしなことを言っても、大きな心で受け止めてもらっている。本当だったら、びっくりするような内容のお話しでも、ぜんぶ一生懸命に答えてくれるので、ねねは、今まで起きた、不可思議な現象を、ほとんどすべて、黒猫さんにはついつい話してしまっているのである。

黒猫さんは、霊能力の世界を否定するどころか、理解しまくり。そして、その不思議な世界での出来事を題材に、一緒に協力しながら、平和と調和に関する童話音楽を作っているのである。

しかし、この日、ねねは、とても焦っていたのだ・・・。

だって・・・しばらくずっと穏やかで平和な日が続いていたのに・・・ねねの次男が行く予定の学校が大変な騒ぎになっていたからであるっ!!。

「黒猫さんっ!!大変なんですっ!!。ずっと最近すこぶる平和だったのに、ついにラスボス到来なんですよっ!!それが強敵なんですっ!!。」

黒猫さんは「なぁ~にぃーっ!!」と、椅子を一回転させ、話を聞かせてくれと言わんばかりに、机に大きなげんこつをふたつどぉんっ!!っとのせた。

実は、ねねには音楽童話制作のほかに、もうひとつ使命があることが、だんだんわかってきたのである。しかもありえない使命なのだ。

信じられないような話なのだが・・・ねねが組織に行ってしまうと・・・闇が明るみになり、独裁者が崩壊するという現象が起きてしまうのである。崩壊と再生がはじまってしまうのだ。

ここ10年のねねの動きは、保育園勤務だったのだが、3回勤務先が変わっている。

必ず、ゆく先々のその保育園には、平和な空間を濁す、パワハラを行っている上司がおり、みんなが自分の意見を言えず、何か発言すれば、雇用契約を解除されたり、移動させられたり、苦しい状況で勤務しているのであった。三次元の世界は過酷なのである。

しかし、その何十年も支配し居座り続けていたパワハラ上司が、ねねが風のようにやってきて3年ほどで、ねねがその会社を辞める時に、なんだか知らないが風のように一緒に辞めてしまうのである・・・。

なので、なぜだか、ねねがパワハラ上司を連れ去っていったという噂が広まり、ねねは、みんなから称えられるようになってしまうというミラクルが起きているのであった。

そして、今回は、ねねの息子の通う予定の学校での事件なのである。

パワハラ理事が今年度から理事に昇格。次々に職員を退職させ、反対意見を言った先生や保護者やこどもにまで、退学・退職を強要。

障碍児が多く通う学校で、みんなデリケートなこどもたち。そして先生たちも信念があって勤務している方々だ。

怒った勇気ある保護者が立ち上がり、パワハラ理事と戦っているというわけなのである。

正直言うと、そんな現場に行きたくないよね・・・次男も心配だし・・・。転校させたいぐらいである。

でも、きっとこれは天界によって操作されていて、過酷な現場にあえて行かされているんだなとわかるので、どうせ断ったって断れないんだろうなあ・・・と。

「黒猫さぁーん。わたし・・・が行くところ行くところ、パワハラ上司が弱者の方々をまさに支配している真っ最中の現場なんですよ。また、そんな現場に行かなくちゃいけないのかと思うと・・・正直、しんどいなぁーって。あと、今回のパワハラ上司は、規模が違う。何億も稼いでいる大手企業のトップだし、戦っている保護者もレベルが高くて、法律にやけに詳しいし。ねねが行っても、何の役にも立たないと思うんですよねぇ・・・。」三次元的にはねねは、普通の主婦なので、実践的には武器は何も持っちゃいないのである。

ねねは毎回実践的には、何の役にも立たないが、置いておけば願いが叶うような不思議な銅像のような役割なのである。守り神のような役割なので、ねねが実際にパワハラ上司と武器を持って戦うということはない。ねねは天界により武器を持ってはいけないとコントロールされているので、霊能力で何とかするというわけだ。

しかし、そんな目に見えない世界での戦いの仕方なんて、ねね自身も自分でどうやっているのかよくわかっていないのである。現場に行けば、状況がいつもあれよあれよと変化していくのである。ただ、むやみに怒ると破壊をおこすことはわかっているので、とにかく怒らないようにはしているが・・・。

黒猫さんは、目をきらびやかにし、なんて面白い話なんだっ!!と言わんばかりの顔をしている。

「毎回毎回、ねねさんは、起きる出来事が壮大だよねーっ!!。

うんうん、ねねさんの役割がよぉーっくわかったよ。あなたは闇を明るみにする存在なんだねっ!!

闇を崩壊させる力がある。崩壊させ、平和が訪れたら、あなたの任務は完了ってわけだ。

完了したら、次の戦いの場所へと移動するんだねっ!!。わかりやすいんじゃんっ!!。

今回、ぼくとの出会いが高次元の世界だって言われたんでしょっ?!霊能力者のティンカーベルのお方にっ!!って言うことは、協力者が高次元でレベルアップしたのならば、敵は敵で強敵ラスボスになっていくわけなんだよっ!!。」

ねねは、確かにティンカーベルの方から以前言われていたのであるっ!!。

「黒猫さんっ!!まさにそうなんですよっ・・・。高次元の世界はレベルの高い世界なので、敵のレベルも一気に高くなる。スターピープルだからって一人で行動はとらないでっ!!必ず同じ価値観の仲間を作りなさいと。一人では危険だっ!!って言われましたっ!!」

「そうだねっ!!。敵はラスボスみたいなもんだね。ねねさんの役割は、守り神銅像なんだから、今までみたいに特に武器は持たずに、現場でお守りをする役割に徹底すべきだ。大事なのは、ねねさんが現場で現状を見るってことだよ。」

ねねは、実践的には、役に立たないような銅像のような自分が情けなくなっていた。

「でも・・・何ができるんだろう?」

黒猫さんは、まじめな顔で答えた。

「何もしないから霊能力なんでしょっ!!。目に見えない戦いをしているのが霊能力の世界なんだよ。武器は持たないが、念じれば状況は変化していく。あなたが行けば、不思議なことに流れが変わるんだよっ!!それが霊能力の不思議なところなんだよっ!!」

実は、黒猫さんと作っている童話動画なのだが、まさに不当な労働を強要する闇の世界と、平和をのぞむ不思議な森の世界のお話しなのだ。

結末をどうしようか・・・黒猫さんとなかなか答えがでずにいたのである。

もしかしたら、その結末のヒントが、今から行く学校の大騒動で、わかるのかもしれない。

そんなこんなで、どうやら、ねねの魔術は、平和を取り戻すための、再生の役割のようですっ!!。

一度闇が明るみになるので、現場は大変な状況になりますが・・・、

しかし、その後に、新しく生まれ変わり、平和な世界が訪れるのです。

んなわけがあるわけないの世界っ!!ですよね。本当にっ!!。

黒猫さんも目からうろこのようです。

「黒猫さん・・・でも・・・今回は、無償の愛を向けることがわたしできそうもないですよ・・・。今回のラスボスは、完全なる独裁者、権力・お金・名誉を武器に暴れまくっています。やりたい放題なんです。しかも支配しようとしているのが、障碍者や不登校の子を育てる学校です。先生たちも信念を持っているし、保護者もデリケートな子を育てる親なので信念があります。その子たち、その先生たちに権力を使って、パワハラする、次々に退職をさせるなんて言語道断っ!!。許すことはできなそうです。怒りがあふれてきます。」

黒猫さんは、わたしを指をさして、机をどんっ!!と叩いたっ!!

「だからこそっ!!この童話音楽の作品の結末がわかるんだよっ!!まずは、現場だっ。答えは現場にあるんだよっ!!。」

なんだか、ぶつぶつ言いながら、黒猫さんは椅子をくるっと回し、パソコンに向かいはじめた。次の仕事をしたい時のいつもの黒猫さんの合図なのである。

「ねねさんっ!!、本当に映画のような人だね・・・あなたはっ!!映画作れるよっ!!一本の作品をねっ!!。嵐のようにやってきて、独裁者を連れて嵐のように去り、現場には穏やかな日々が戻るってわけだね・・・。」

「また、来週もよろしくお願いしますっ!!」

ねねは、黒猫さんの家のドアを静かに閉め、話疲れてしまったせいか、大きくあくびをするのであった・・・。

濃い話をしたんだけれども、なんでこんなに眠いんだろうか・・・。

お昼の15時だ。ちょうど一番眠たい時間だものねっ!!。

さてさて、これからの戦いに備えて、ねねは、よく眠っておかないと。

武器を持たないジャンヌダルクは戦いの現場へと、いざ、前進ですっ!!。

つづく→ライトボディー後は、使命準備段階に突入。第二十一話。(ツインソウルではなく?ツインスターっ?!二匹のユニコーンの謎。)

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